怖いのだ。
昔から心霊系は弱く、そこそこの歳まで暗くして眠ることができなかったし、ディズニーのイッツアスモールワールドでさえ怖いと言って、親戚一同をドン引かせた記憶もある。
でも、なんか好きで、前に書いたかもだけどユーチューブで昼の明るいうちに心霊系動画を見ていて、気付いた事がある。
幽霊も時代を反映してるみたいだ。
海外の心霊動画にも貞子のような黒髪白ワンピースでうつむき加減な幽霊が出てきているし、動く人形はウッディだったり、30年前の花子さんとは違った傾向性の幽霊達が誕生している。
話が飛ぶようだが、僕の理解しているところの量子力学という学問では観察者が観察結果に影響を与えるらしく、不定確定理?箱の中の猫が死んでいるか生きているか?みたいな話がある。
多分間違っていると思うのだけれども、僕が理解する限りにおいては、それはつまり、に見えているものも、手に触れられるものも、対象の存在は絶対的でなく、それを感知する人の影響を受けるって事だと思うのだ。
そう考えると、幽霊が昨今のトレンドを取り入れるのも納得で、いるんだかいないんだか分からない存在であればこそ、影響を受けやすいとも言えるのだと思う。
でさ、僕は何故幽霊が怖いのか考えて見た。ここを読んでくれている人にとっては、繰り返しになるけど、僕は体重が90kgを超える恵体と呼べるほどの物理的なアドバンテージを、物理的な暴力って言うベクトルにおいては持っており、且つ、人を殴る経験は、恐らくは大卒氷河期世代においては多かったから、多分本当に格闘技をやっている人以外には敵し得ないはずなのだ。なのにさ、幽霊は怖い。死ぬのも怖くないのに。怖いのは、僕の家族、って言っても子供部屋オジサンだから僕を産み育ててくれた両親と、もう嫁に行った妹しか僕の枷となる家族はいないのだけれど、家族が悲しむような死に方に僕は恐れを抱いている。
もし、だよ?僕が世界を救う為に自らの命を投げ出すなら、怖くはないとは言わないけど、なんか納得できそうな予感があるし、なにか理由があって仕方ないって主ってもらえる事象があれば僕は死の恐怖を受け入れられる気がしている。
それと同じくらいに家族の死が仕方ないって思えるようなものであることを願っている。
幸い、とは言わないが、1番若い妹でさえ40を超えて、両親には妹の子供が孫としていて、僕自身は親不孝かも知れないが、両親が僕ら兄妹を育ててくれたことを否定することは無い状況にはなっていて、僕は僕の有りたいようにいられているから、僕は、両親の死の後に死ねれば、僕の大事な人を悲しませる事は最小限に死んでゆける。
それなのに何を恐れるのか?
いるんだかいないんだかもハッキリしない幽霊を僕が恐れるのは、死んたあとの世界が、なんか全員ではなく、不条理な理由で選ばれた、特定の人には存在しているかもしれないって言う恐怖なのだと思う。
恨みや憎しみ、或いは心残りを残したことで、僕が幽霊になるのが怖いのだと思う。
将門の幽霊?怨霊?は千年以上恨みを抱いたままいるのだとしたら、それほど辛いことはないんではないかと、僕は思うのだ。
そして、僕が真に恐れるのはそこだと思う。
この世界になにか想いを残して死んでしまうこと。
エッチもしたし、薬も、ガンジャだけどやった。気持ち良いと言われている事は取り敢えず経験はしている。だからと言ってこの世界に心残りが無いかと言うと、そんなことはなくて、やっぱさなんかまだ自分の人生に納得はできてなくて、それを納得できるように僕は生きていくしかないんだろうなとは思ってはいるんだけどねぇ、所詮、餓鬼道なのかなとも思うのだ。
そうするとさ、僕らと幽霊って、大した違いが無いような気もするんだよね。