幸福のヒント?

僕による僕が幸福になるための、ヒント集にするつもりだけど、だいたい愚痴、ときどき妄想、たまに詩っぽいの

貧困問題の本質

貧困が社会問題と認知されて数年が経つ。

 

改善される見込みはどうやらなさそうだ。

 

日本の貧困は「相対的貧困」と呼ばれる。

 

 鈴木大介さんのこちらの本「際貧困女子」によると、最貧困状況にある人は「3つの無縁」

1.家族の縁

2.地元の縁

3.制度の縁

がない状態だと言う。

確かにそうなのだろう。収入がなくても生活保護と言う制度は批判にさらされるほどに充実しているし、実際に年収200万円以下でも地元の仲間や家族を頼って助け合い生きている人もいる。そして、そう言う人たちは「貧しくはあるが貧困ではない」はずだ。なぜなら、自分のいる世界ではそれが「普通」だからだ。

最貧困女子 (幻冬舎新書)

最貧困女子 (幻冬舎新書)

 

 

問題点は「相対的」と言う点なのだろう。

 

開発途上国などに比べれば日本の貧困はまだ豊かであると言われる。餓死者が出るほどではあるが、それでも社会全体が貧窮している訳ではなく、要するにその気になれば救いがある貧困である。だからこそやっかいだ。貧困であることが罪であるかのように感じてしまい、公的扶助や家族の援助を受けられないで苦しんでいる人が多くいる。恐らく、日本人の国民性から考えて体感的な相対的貧困の実数はさらに多いのではないだろうか。

 

貧困であることの本質的な問題。

昔々大学生だったころに一般教養の授業で「宗教学」なるものを履修した。その際にイスラム教について聞いた言葉。イスラム世界では「ハサシン」と言う言葉がある。簡単に言うと、こんな物語。

とある山にある宿屋。そこに泊ると若者たちが帰ってこなくなったという。そこであるときそれを不審に思った偉い人が若者としてその宿屋に泊りにいくと、その宿屋の主人より「ハシシ」(マリファナなのかな?)を与えられ、女性による接待を受けたと言う。それはイスラム教の天国を現世にて体験させるようなものだった。そしてその経験をしてしまった若者は死を恐れぬ優秀なアサシン(暗殺者)となっていた。

暗殺者を意味するアサシンの語源は麻薬のハシシらしい。

ポイントはここ。イスラム教の天国に似せて女性の接待を受けるってところ。

他の宗教の天国ではこういった男尊女卑的な表現はあまりないはず。でも、これには理由があるのです。イスラム教は性に対して厳格で、女性はブルカと呼ばれるベールを着用しなければならない。婚前交渉なんてもっての外って世界らしい。だからイスラム教では結婚しないと性的交渉はできない。しかし、この結婚にもかなりの障害があって、高額な持参金などが必要になるらしい。従って貧しい男性は結婚もできず、性的欲求も満たすことができない。だから、イスラム教の天国には「永遠に汚れない処女」が褒美として与えられるという表現があり、アサシンの語源となったような物語が生まれるんだと言うお話しだった。

最近、若い男の子が草食化しているなんて言われたり、結婚しない人が増えていると言われている。それってもしかすると経済的な理由なんではないだろうか?日本って「欲しがりません勝つまでは」って言う精神未だに残ってるでしょ?経済的な状況が思わしくないから男性は女性にアプローチすることを諦めてしまう。かと思うとホントどうしょうもない性犯罪を犯す人がいる。たぶん草食化したのではなくて、経済活動における性に対するプライオリティが下がったのではないだろうか。

 

問題の本質は「貧しい」と思い込んでしまうことだと思う。

実際問題、「愛」と言うロマンティックなものだけでは一緒に生活することはできないし、家族というものを持とうと言うならなおさらだ。でもね、だから一人で生きてゆくと言うには人生はあまりにも長すぎると思う。

そして、ちょっとだけ心配なのが、貧しさが自爆テロなんかを生んでいるということ。先の官邸ドローン事件の犯人の人も家族がいたらあれやらなかったんじゃない?

 

貧しい人がテロを必ずするわけではないし、ただ貧すれば窮すってね。

ま、僕も他人の心配している場合じゃないのかもしれないけどね。