塾の先生をやっていてさ、僕の評価は、世間的な評価は、やっぱり数字で決まっていてね、売上の他に偏差値って数字も大きな僕の評価基準だったんだ。
僕自身の偏差値ってのももちろんなんだけど、子どもたちの偏差値を上げるって言うのが僕のミッションだった。ってか評価基準だったんだ。
でもさ偏差値ってつまりは、標準からの距離を示す指標でしょ?それが好意的に稀有な存在であればあるほど50から上に離れてゆくっていう相対的な指標。ってか指標ってもんが相対的なんだろうけどさ。
で、つまり僕は良い意味で変な奴を育てることを求められていた訳だけど、そもそも定規で図れる奴は変な奴では無くて、歪んだ奴なんだと思うのだよ。
本当に変な奴は定規の外にいる奴。
その点で言うと、新しいアメリカの大統領はどっちなんだろう?
発言その他を、報道を信じて判断すると、下方に歪んだ奴らしいけど、とは言え、そんな奴が大統領になったのは、異常だから、ある意味定規の外にいる奴なのかも知れない。
というより、定規そのものが壊れたんだね。
だから僕は思うのだよ、定規を、尺度を、まずは見直すべきだと。良し悪し、善悪、好悪、高低、そんな価値観の方向性の話より、まずは定規って言うコンセンサスをね。