昔々、家庭にあるテレビはリビングの一台だけっていうのが標準的だったころ。
僕は中学生だった。
夏になると金曜ロードショーとか日曜洋画劇場とか、ゴールデン洋画劇場とかって番組で必ずと言っていいほど「Stand by me」が放送された記憶がある。
英語を学びたての中学生にとって前置詞byは「~によって」と言う受け身での使い方しか知らなくて、「私によって立つ」と言う面白翻訳をし、そっから転じて「私によって勃つ」と中学生らしい下ネタに発展していたのが懐かしい。
友達が世界だった。
映画の世界と似通った世界。
怖い先輩達。頼りにならない大人。未熟な虚栄心と自分勝手な正義感。
忘れていた。
去りゆくキングたちが思い出させてくれた。