熊本の地震
被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
不幸中の幸いと言うか、東日本大震災のときもそうだったけど、極寒の時期でもなく酷暑の時期でもないことはよかったと思う。被災した人にとっては幸いも何もないのだろうけど、でも、部外者たる僕はそうとでも思わないと、言葉を発せない。
と言うか、これ以上発せない。
僕はどう考えても不謹慎なことばかり考えてしまっている。
口を噤んでいればいいのだろうけど、でもこれも自分の本当の姿ではあるので、あえて書いてみている。ご不快な想いをされる可能性がありますので、ご注意ください。
実は、僕にはすごく嫌な予感があった。
僕は運が良い。それ自体はすごくいいことだと思っているのだけど、今回実家への帰郷と言うのは実のところ、僕が心から望んでいたものではない。いろいろな状況が実家に帰るという決断をさせたのだけど、こういう場合、たいていは「その判断間違いじゃなかったよ」と言う結果になる。
だから僕は今恐れていた。いや、今も恐れているのだけど、今回の地震のようなことに見舞われるのではないだろうかと。東日本大震災のときに、一人離れて暮らしていた僕は家族のことが非常に心配で、そのときばかりは実家に帰りたいと切に願った。
実のところ僕がこれまでに神奈川から歩いて埼玉の実家に帰ったり、自転車で実家に帰ったりしているきっかけを与えてくれたのは震災だった。
そして今回の帰郷に関して僕はずっと帰ったことを是とするような理由を探してしまっているのだと思う。だからこんな風に言うのは大変不謹慎だとは思うのだけど、今回の地震は僕にとって大事なものがなにであるかを十分に教えてくれた。
東日本大震災から5年、記憶も薄くなったころではあるので、今回を機にいろいろ備えだけは確認しておきたい。
地球が揺れてるんだ、その上で生きる僕が揺れてても仕方ない。