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幸福のヒント?

僕による僕が幸福になるための、ヒント集にするつもりだけど、だいたい愚痴、ときどき妄想、たまに詩っぽいの

朝の匂い

実家へ帰って来てからと言うもの、家族の時間に合わせた生活になり、朝は早い。

既に定年退職した父と母は、昔からだけど6時ごろには起きて、夜9時ごろにはもう寝てしまう。実家暮らしの妹も、仕事場まで1時間程度ではあるけど、6時ごろ起きて、7時30分には出て行く。そして、僕自身も今週から仕事のために8時ごろには家を出て行く。無職期間の1ヶ月は家を出たとしても9時過ぎだった。だから起きるが早くなっても、6時に外に出ることはなかった。

でもね、今朝タバコを切らして、6時にコンビニまで行ったのです。そのときの空気の甘さがすごく懐かしくて、思わずこのエントリを書いているのだけど・・・いつから僕はこの朝の甘い匂いを忘れてしまっていたのだろうか?

匂いの元は恐らく草木の、あるいは花の匂いなんだと思う。それがいろいろ混ざって、ある特定の花や草の匂いではなくて、その場の雰囲気を包むようなそんな感じ。幼いころ、真面目に部活の朝錬に参加していた通学路で感じた匂い。夏休みのラジオ体操に向かう道すがら嗅いだ匂い。カブト虫を探しに友達と朝早く集まって向かった林の匂い。当時、僕はそれを自分の中で「朝の匂い」と呼んでいた気がする。

僕はこの朝の匂いからどれだけ遠ざかっていたのだろうか?

 

神奈川で一人暮らしをしていた10年間。ほとんどの場合、職場まで行くのにかかる時間は30分以内だった。だから、必然的にと言うか、ぐーたらな僕は間に合う時間に起きる。そうなるとそもそも起床が8時とか、前職のときは夜が遅かったこともあり、だいたい10時ごろ起床していた。

朝の早い時間に外に出ていることなんて、ほとんどなく、あったとしても夜通し飲んでベロンベロンになって始発電車を待っているときぐらいだっただろう。

きっとそのときには、匂いは感じなかった。当たり前と言ってしまえば当たり前なのだけど、始発を待つ場所ってだいたい繁華街だし、その朝に匂うのは、生ごみの饐えた臭いだし、緑の多さも断然違う。

もっと遡って、20代前半はどうだったろうか?20代のころ実家から都内の職場に通っているときも、学校へ通っているときも、今朝と同じような時間に外に出ていたはずだけど、今朝感じたような、幼いころに感じたような甘い匂いは意識できなかった。

不思議だ。

何が違うのだろうか?

確かに幼いころの僕が感じた匂いを今朝の僕は感じとった。

気持ちの問題。

そう言ってしまえば、それまでなのだけど・・・どういう気持ちであればその匂いを感じることができるのかはわからないのだ。

やっと仕事が決まって働き始めた最初の週末、何もしない一日をストレス無くすごし、昇り始めた太陽に目を細めて対峙して、その光をいっぱいに浴びて、夜の残した冷たい風と光がもたらす暖かな感触を感じる。それは考える暇さえなく「幸せ」と言う言葉で表現される状態に僕を誘ってくれた。

明日の朝起きて同じように感じられるものではないと思う。でも、それでも試してみたくなるような、そんな朝の匂い。

もしかしたら、僕らの周りにはそんなものがたくさんあるのかもしれないね。